子ども領域の現場に携わる関係者向けのオンラインセミナーを開催します。
現在、専用サイトと使用するレジュメを作成中です。先立って、案内文の一部をここで公開いたします。ご興味のある方は、ぜひご参加ください。
カウンセラーという立場で親・教員などから子ども(おおむね18歳以下)のことで相談を受け、実際にその子と関わってみると、子どもの「悩み」は以下の3タイプにわけられるようです。
反抗期の「親子間葛藤」によるもの
発達障害の「不適応」によるもの
虐待を受けた「心の傷」によるもの
たとえば、⒈反抗期の子は「親子間葛藤」を抱えています。それが強くなると、不登校・家庭内暴力・非行……などへと発展することもあります。この時期の子は、自分の悩みを解決しようと自発的に相談へ赴くことはありません。自分ではなく、親に変わってほしいと思っているからです。こうした背景を理解すると、子への直接的な働きかけは、かえって逆効果になることがわかります。したがって有効なのは親カウンセリングで、これを通して子の欲しかった「理解」「声かけ」を見つけていくことが、子の悩みが軽減していくために必要なことです。
しかし、⒊虐待を受けた「心の傷」がある子の場合には、同じようにはいきません。たとえ子が不登校や自傷行為などに至っていても、親を介して子の精神的安定を図る働きかけは控えたほうが得策でしょう。その理由は親と子の愛着関係に問題があるからです。これを見落としてしまうと、親を刺激してしまったことで、かえって親から子への当たりがきつくなってしまうこともあります。なので、子への直接的なカウンセリングのほうが重要です。
タイプによって、すべきものが《親カウンセリング》なのか《子カウンセリング》なのか異なるのです。
くわえて、カウンセリングでは十分に解決していかないものもあります。
⒉発達障害の「不適応」を抱えている場合です。もちろん、本人の気持ちを聞いていくことは大切ですが、生まれつき対人関係の理解に制限が伴っているので、持っている理解力の中で安定して生活(社会参加)できるように《環境調整》してやる必要があります。
これら《親カウンセリング》《子カウンセリング》《環境調整》を実際の現場では上記3タイプに応じて使いわけなければなりませんが、現場では混乱していることも多いようです。「何が反抗期で、何が発達障害なのか」「発達障害と愛着障害の違いがわからない」などの声が多く聞かれます。それゆえ、子に対して「いろいろなことをしてしまって」余計な混乱を招いてしまうこともあるのでしょう。
本セミナーでは、こうした混乱を防ぐためのコツと見極めの方法を学んでいきます。
これは実際の現場や研修講師として学校に招かれた際に、筆者が教員や支援者に伝えている実用的なものです。
日ごろ接する子どもたちのこと(あるいは自分自身の親子関係)を振り返りながら参加できる内容になっています。ご興味のある方は、追って公開される予定の「セミナー開催案内」をお待ちください。
汐見カウンセリングオフィス
植原亮太
開催形式:Zoomを利用したオンライン
開催日時:2024年12月22日(日)13:00〜15:00
参加費 :3,000円
教材 :使用するレジュメをPDFファイルで事前に配信いたします。印刷を済ませ、お手元にご準備の上で受講してください
参加資格:教師・養護教諭・特別支援教室専門員・教育相談員・カウンセラー・ソーシャルワーカーおよび、事務局の許可を得た守秘義務を守れる方、Zoomの利用環境をご準備できる方
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