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起立性調節障害とは【東京 カウンセリング 不登校 原因 発達障害 中学生】


 小児心身医学会によると起立性調節障害は「たちくらみ、失神、朝起き不良、倦怠感、動悸、頭痛などの症状を伴い、思春期に好発する自律神経機能不全の一つ」とされています。原因は、さまざまありますが、とくに重要だとされているのが「子どもの心理的ストレスを軽減」することで、「薬物療法だけでは効果が少ない」とも指摘しています。

 筆者も学校の現場で起立性調節障害と診断されている子どもに出会うことが少なくありませんが、事例検討やスーパーヴァイズの機会から、以下のような事情が背景に隠れていることがわかります。それは大きく分けて2種類あります。順に説明します。


 

①緊張がある状態

 

 親から子どもの状況を聞き取ると、異口同音に以下のような子どもへの気持ちや様子が語られます。


「時間になっても、起きてこない」

「起きたら『頭が痛い』『お腹が痛い』と言って学校に行きたがらない」

「仕方がなく休ませると、ケロッと元気になっているから、本当なのか嘘なのかわからない」

「”甘え”に見えて、ついついきつく言ってしまう」

「甘えてきたり、反抗的になったり、どう対応していいいのかわからない」

 

 などです。

 起立性調節障害は思春期年齢に好発するとされていますが、緊張感を原因にしたものは2パターンほどあるようです。


a.小学生低学年から中学年ごろにかけて:頭痛や腹痛が中心の場合

 小学生のころは、親の教えを守ろうと素直に生きています。同時に、まだ自分の気持ちを十分に言語化して伝えることができないのも特徴です。そのため、ストレスが嵩じると身体症状化することがあります。代表的なものは頭痛や腹痛などです。たとえば、登校前には「お腹が痛い」と言ってトイレから出てこないのですが、登校時間が過ぎてしまうと元気になります。学校へ行くことに緊張しているのが原因です。


b.中学生ごろ:抑うつ気分などが中心の場合

 中学生ころになると、また事情が変わってきます。この時期、子どもは「思春期葛藤」に直面します。親の教えを守る「いい子」でいようとする気持ちと「反抗して、いい子をやめたい」気持ちです。なんらかの理由で、思春期葛藤が深まるか解決できないなどしていると、抑うつ気分が表出してくることもあります。結果、朝に起きれず、社会参加にも制限が加わります。原因が思春期葛藤だとすれば、その解決は親子関係の調整です。思春期の悩みは、親の生き方と密接につながっていることがあるからです。


 そのほかにも、学校生活のストレスが関係している場合もあります。友人との関係や教員との相性などの問題で、思い悩んでしまっている状態です。この場合も、悩みが大きければ、小学生ごろでは身体症状として、中学生以降では精神症状として、表出することもあるでしょう。


 親を通して子への声かけと理解を変えていくことで、上記のような子の症状も消失していきます。親を通して行う理由は、子はカウンセラーにわかって欲しいのではなくて、親にわかって欲しいと思っているからです。子が欲しい「言葉」を、親カウンセリングで探っていきます。治療の中核が心理教育や家族療法だと言われる所以が、ここにあります。

 


 

②子どもに発達障害がある

 

 発達障害は、知的能力障害・注意欠陥多動性障害・学習障害・自閉症スペクトラム障害などの総称で、「発達期に起こる(明らかになる)中枢神経系の障害」です。種類によって目立つ症状に差がありますが、基本的な理解は「人間関係や社会関係を理解することへの不得手」です。それゆえ、学校の中でうまくやれず、同年代の子どもたちと同じように適応できず、不全感を抱えてしまい、自信を失ってしまうこともあります。これが不登校につながります。

 発達障害が軽微だと、知能検査などでは見落とされてしまうこともあります。その結果、知能には問題がないのに学校へ行けないということで、起立性調節障害を疑われることも少なくないようです。


 子どもの家や学校や友人関係の様子などを親から細かく聞き取ると、子の本質的な姿が見えてきます。知能検査などでは拾えない重要な情報が、ここに凝縮されています。

 発達障害があると見立てることができたら、環境調整をする必要があります。たとえば「できないことをしなければならない環境の排除」です。同年代の子どもたちと同じような学校生活を送ることができるようにするための働きかけは、極力控えます。これにはある程度、学校側の協力も必要です。


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